Aqutras Members' Blog

株式会社アキュトラスのメンバーが、技術情報などを楽しく書いています。

リモートワークのススメ

こんばんは!2週間ぶりになります joniy です。

今回の記事は、前回の暗黙知の共有方法の検討に引き続き、
チームビルディングな内容でお送りします。

最近リクルートがリモートワークを導入して話題になりましたね!

弊社でも月に1回集会を行い全員が集まるようにしていますが、基本的に社員・アルバイト全員が完全リモートでお仕事しています。

リモートワークの会社で働いている一人のエンジニアとしての観点から、 得られた経験からリモートワークにおける注意点・意識しておきたいことなどをまとめます。

概要

  • いつ働いても良い ≠ いつでも働ける

  • 時間管理問題

  • 予定・締切の綿密な共有

  • メンバーのタスク状況・体調等の把握

  • 積極的なコミュニケーション

  • メンバーの能力の正確な把握

  • 具体的な報告

いつ働いても良い ≠ いつでも働ける

携帯電話が普及した頃から、いつでも会社から連絡が来て対応しなくてはならないということがよく言われていました。 デート中だったり、家族サービス中だったり、アニメ鑑賞中だったり...。

プライベートな時間でも連絡が入れば即仕事!なんてのは正直嫌ですよね。

リモートワークだとこの状況がより悪化してしまう可能性が高いです!!

いつどこでも働けるような状況にしてるんだから、仕事振ったら対応してくれるよね?なんてことになりかねません。

リモートワークで、社畜力が高まってしまわないように意識する必要があります。

時間管理問題

この項目は「働いている一人のエンジニア」としてではなく、「会社の方針」として書いています。
また、給料支払い方式が時間給であることを前提としています。

リモートワークにおいて最も注意しなければならないことは、「不正な労働申告」です。

全く働いていないのに規定の労働時間を申告する、さも問題が長引いたために残業したかのように申告するなど こういった問題に対して細心の注意を払わなければなりません。

リモートワークを導入して失敗した企業のほとんどの原因がこれだと思います。 最も注意しなければならないことであるのに、最も対策が取りづらい。

対応

弊社では、こういった不正に対して厳格な対応を取ることで発生しないようにしています。

不正な申告を何度も多くの時間している人には退社してもらう。

仕事をする時間を取れていない(or取っていない)人には、事務所でフルタイム勤務をしてもらう。
もしくは、他の会社への転職を勧める。

これらが時間管理ができていない人に対する弊社で取っている対応です。

対策

対策については、現在は具体的なものは採用に至っていません。

チャット上で全然動きが見られないのに、日報ではやっているかのように書いていて勤務時間を水増しして無いかなどを 皆が注意しているといった状況です。

現在は小規模のチームがいくつもある状態なので、目が行き届くためなんとかなっていますが、 大規模なチームで構成される企業であれば、明確な対策を取らなければならないかと思います。

予定・締切の綿密な共有

弊社では連絡用ツールとしてSlackを使っています。 Slackは便利ですが、Slack上にこの日は予定があって仕事ができないと書いたからといってチャンネルに属している人全員がそのことを把握したと考えるのは危険です。

その外せない予定が、締め切り付近であったり、音声会議しようと考えている日であった場合は、 全員に伝わっているのかどうか確かめる作業をするべきです。

こうしたスケジュール確認作業を効率化するために、弊社では内製スケジュール管理ツールを導入しています。 各自の仕事ができない時間や、仕事をしたくない時間を記入しておき、プロジェクトメンバーが予定を確認できるようにしています。

しかし、まだ導入されて日が浅いためか確認する習慣が身に付いていない人も多く、 記載されていても見落とされがちです^^;

リモートワークにおいては、予定・締切の同期作業は普通の仕事以上に全員が気を使わなければなりません。

メンバーのタスク状況・体調等の把握

上の項目と少し被った内容になります。

メンバーがタスクを消化できる状況でないのに、「今仕事やってないよね!これお願いね!」とお願いしてしまうことは避けなければなりません。

リモートワークは「好きな時に好きなところで仕事ができる」のが強みです。 相手の状況を把握した上でタスクを振る必要があります。

例えば、飲み会に参加してお酒も入れて盛り上がっている人に対して、緊急のバグ修正タスクを投げても処理できるはずはありません。 バグがひどくなって返ってくる可能性すらあります。

学生アルバイトの人で研究活動など学校のことで忙しく、それどころでないのに大きなタスクを振ってしまい処理しきれずにデッドライン...なんてことも。

病気などで体調を崩して、報告ができないor報告したけど気付かずにタスクを投げてしまったり、 兼任しているプロジェクトで忙しくてそれどころじゃないのにタスクをお願いしたり...などなど実に様々なアンチパターンが起こり得ます。

これらを避けるためにも、メンバーの状況をしっかりと把握し、タスクを割り振ってもできるのかどうかを確認する必要があります。

積極的なコミュニケーション

職場で偶然通りがかって挨拶したり、今の仕事の状況話したりしてというような日常的なコミュニケーションがリモートワークではできません。 基本はチャット、たまに音声チャットでしか連絡を取り合うことがないと思います。

こういった環境では、オンラインゲームなどでチャットに慣れている人は積極的に色々発言するかもしれませんが そうでない人や、新人でどう振る舞えばいいのかわからない人はあまり発言できないのではないでしょうか?

そういった方に積極的に質問や進捗状況の報告などのアウトプットを行うように働きかけていく必要があります。

また、チャットで呼びかけられているのに無反応...なんて悲しいことは0にしなければなりません。 質問したのに反応が無い...進捗状況聞いたけど反応がない...なんてことになってしまっては仕事が進むはずもありません。 このようなことが無いようにチャットは確認し忘れないようにしましょう。

また、タスクを割り振っただけで放置していることを無くし、定期的に進捗についてのアウトプットを求めるべきです。 ずっと同じ所で詰まっていて、質問すれば一瞬で解決するようなことを見つけられますし、タスクを投げられていることに気付いていない人に 気付かせるきっかけにもなります。

メンバーの能力の正確な把握

常にリモートだと、新しくプロジェクトに加わったメンバーの能力を正確に把握出来ていない可能性があります。 リモートでなくても十分にあり得る話ですね^^; ですが、リモートだとより発生しやすいことだと思います。

能力に見合わないタスクを振ってしまい、そのまま自分であれこれ悩んだままいつの間にか締切に...なんてことがあるかもしれません。 可能な限りこのケースを避けるためにも、メンバーの能力を正確に把握しておきたいです。

顔を合わせる機会があれば、雰囲気から「あ、やばそう」と察してヘルプできることが多いと思いますが、 リモートだと雰囲気は伝えることができません。

メンバーの能力がわからない段階では、手頃そうなタスクを振って、積極的に状況を聞いていき、想定していた能力との差を埋めていきましょう。

具体的な報告

チャット上でしか報告・連絡・相談が出来ない状態で最も注意すべきなのは文面です。 Twitterのように気ままに文章を書いてしまうと、相手に正確な意図が伝わらず確認の二度手間を取ることになり無駄が発生します。

理解してもらうことを意識する

相手に理解してもらうことを意識して書くべきです。 これを言い出すと、色々考えてから書かなければならないので「積極的なコミュニケーション」が取りづらいかもしれません。 ですが、意識しているだけで段々と理解しやすい文章が書けるようになると思います。心掛けておくべきこととでも言うべきでしょうか。

動画で報告する

また、文章だけでなく動画や図解で伝えるのも良い手段だと思います!

例えば、「ここをこんな感じで実装しようとしているのですが詰まって進めません!」みたいな状況の時に、文面だけで説明しようとすると 自分の理解が薄い場合だと相手に具体的に説明できず、理解してもらうのに時間がかかってしまいます。

しかし動画であれば、実装しようとしている機能を示して、「ここをこのように解決するために、これを使っていまして、現在ここまでできたのですが、この先で詰まっていて...」という感じで 言葉+指差し(+図解)で示すことができ、相手に伝わりやすいです。

バックエンドのお仕事ですと、図解しづらいことが多いかもしれませんが、フロントエンドであればこれだけで伝わる情報量が段違いだと思います。 動画を撮る手段として、iPhoneアプリのConCamがオススメです。画面をタッチしている間だけ動画を撮れるので、必要な部分だけの抽出がしやすいです。

終わりに

弊社でのリモートワークで得られた経験(というかアンチパターン)に対して、注意点・意識しておきたいことなどをまとめました。 リモートワークを導入しようと検討されている方、リモートワークを導入したけど思ったより業務が捗らない...という方はぜひ参考にしてみてください!